自然に育まれる

朝起きて外の気温計を見ると-8℃
倉庫へリンゴを取りに行くと、指先がヒリヒリする立春の朝

先日 長野市 信濃美術館 東山魁夷館を訪れました
東山氏は学生時代 木曽の御嶽山に登り
自然の厳しさに深く感動し
信濃路の自然を多く描くようになり、風景画家一筋の道へ
そして、「作品を育んでくれた故郷-長野県」に寄贈したそうです

どの作品も長野県の山や森林、湖や川の色が美しく
季節の移ろいとともに鮮やかに描かれ
緑や青の深さが心に残ります
白い馬が描かれた絵は 森の妖精が舞いおりているよう

何気なく見ている山や森、木のある風景を
毎日どれだけ感性をもって見ているのか…
とわが身を振り返りました

もっと五感を研ぎ澄まし自然を楽しめたら
鳥のさえずりや木や葉っぱの匂いを感じられたらと
長野県麻績村で 植物から色を染める「草木染」に挑戦しました

冬も青々としていることから名前の付いた植物「冬青(そよご)」
葉を煮だしてみると鮮やかな赤色になり
我が家の白いのれんが優しい茜色に染まりました

桜や藍、胡桃の葉で染められた四季を感じるくつ下
あたたかい色合いに愛着を感じます
昔 人々は自然とともに暮らしていたと実感
以前「草木染」は高尚で芸術家がするものと

環境が変わると自分も変わると思いました
「人生百年」と言われる時代
節目ごとにキャリアチェンジを叫ばれるこの頃
情報や他者からむりやり変化を強いられるのではなく
誰もが「自然」に育まれ 穏やかに変わっていけたら

冬青(そよご)で染めた暖簾。青い葉っぱが温かみある色合いになりました

冬青で染めた暖簾 青葉から温かみある色合いに